CO2排出量の削減をしたい人向けの電気乗り換え先

家庭におけるCO2(二酸化炭素)排出力削減の取り組みで、手軽にできるのが電気の利用先を乗り換えることです。

2016年4月に電力小売りが自由化されており、新規に参入した電力小売り事業者「新電力」の中から自分の条件に合ったところを選べるようになっています。

新電力の中には太陽光や風力といった再生可能エネルギー由来の電気が使えるところやCO2排出量が実質0にできるところがあります。

CO2排出量がゼロの電気とは、電力事業者が販売する電気の分だけ非化石証書などの環境価値を購入してセットにすることで実質的に排出量がゼロになるというものです。

脱炭素社会に向けてCO2排出量削減に何か貢献したいと思っている人や太陽光や風力といった再生可能エネルギーの拡大を応援したい人にも向いています。

ここでは二酸化炭素の排出量が実質ゼロの電気が使える新電力を紹介します。

自然電力のでんき

自然電力は、風力発電会社で働いていた3人のメンバーが東日本大震災から3か月後の2011年6月に創業した会社です。
自社グループで自然エネルギー発電所の開発、設計、建設、運営まで行っており、消費者に販売する電気の一部は自社で保有する太陽光・風力・小水力といった自然エネルギー発電所から調達しています。

サービス提供エリア

北海道電力エリア
東北電力エリア
東京電力エリア
中部電力エリア
北陸電力エリア
関西電力エリア
中国電力エリア
四国電力エリア
九州電力エリア

電源構成

2019年実績で電気の調達先の構成は以下の通りです。

自然エネルギー発電所(FIT電気)14%

卸電力取引所 82%

相対取引 4%

自然エネルギーの割合はまだまだ少ないですが今後この比率を上げていく方針で、電気料金の1%は自然エネルギー発電所の開発に充てられます。

自然電力の料金

自然電力の電気料金の一部には電力卸取引所から調達する費用(電気を買う費用)が組み込まれており、この費用が取引所の市場価格に連動するため、市場価格が高騰すれば電気代もかなり高くなるといった問題がありました。実際、2021年の年初には市場価格が高騰し電気代が極端に高くなる事態が発生していました。

しかし、これを受けて自然電力は料金体系を見直し、市場価格が高騰しても電気料金への影響は限定的になる新しい料金プランを開始しています。

新料金プランでは「電気を買う費用」の単価は下限が5円、上限が20円に設定されているため、仮に卸電力取引所の市場価格が20円より高くなった場合には上限の20円で計算されるため、電気代が極端に高くなる事態を避けられます。

逆に市場価格が5円より安くなっても下限の5円で計算されますが、「継続割」というのが用意されており1年継続するごとに下限1円ずつ下がります。このため5年使えば0円となり電気を買う費用の下限は無くなります。

料金プラン

自然電力の新料金プランはCO2排出削減量に応じて下記の3つがあります。

Leaf
CO2排出量を実質3%オフセット
実質再生可能エネルギー3%のプラン

Tree
CO2排出量を30%オフセット
実質再生可能エネルギー30%のプラン

Forest
CO2排出量を100%オフセット
実質再生可能エネルギー100%のプラン

「オフセット」とは、埋め合わせる、相殺するという意味です。
使用する電力量(kWh)のうちLeafは3%、Treeは30%、Forestは100%分の非化石証書を購入することで、その分のCO2排出量を埋め合わせて実質的に排出が無かったことにする仕組みです。

料金構成

自然電力の料金を構成する要素は次のようになっています。

➀基本料金 電気を送る費用(基本料金分) エリアごとの契約電流に応じた金額
②従量料金 電気を送る費用(従量料金分) エリアごとの単価×使用量
事業を行う費用 契約種別ごとの単価×使用量
電気を買う費用 30分ごとの市場価格連動単価×30分ごとの使用量
CO2排出を減らす費用  プランごとの単価×使用量
③再エネ賦課金   年度ごとの単価×使用量

電気を送る費用は基本料金と従量料金の2種類に分けれており、基本料金はエリアごとに契約電流に応じた単価が決まり、従量料金の方はエリアごとの1kWhあたりの単価が決まっています。

事業を行う費用は、契約種別が「従量電灯」なら1kWhあたりの単価は7円、「低圧電力」なら5円となっています。

電気を買う費用は、卸電力取引所の30分ごとのスポット価格に応じて決まり、上で説明したように下限は5円、上限は20円に限定されています。

CO2排出を減らす費用は非化石価値取引所で非化石証書を購入するための費用で、プランごとに1kWhの単価が違います。
Leafは0.04円、Treeha0.43円、Forestは1.44円となっており、再エネ比率が高いプランほど料金は高くなります。

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)の単価は年度ごとに経済産業大臣が決めるもので、全ての電力会社で同じです。

支払い方法

クレジットカードと口座振替から選べます。
VISAやMasterなどのブランドが付いたデビットカードやプレイペイドカードも使用可能です。

契約期間

1年契約の自動更新ですが、契約期間中に解約しても解約金はありません。
いつでも止めたくなったら無料で解約が可能です。

自然電力のまとめ

自然電力という名前のわりには電源構成を見ると自然エネルギー由来の電気が占める比率は少ないですが、これから自然エネルギーの割合を増やしていく方針で、電気料金の1%は自然エネルギー発電所の開発に充てられます。

自社グループで自然エネルギー発電所の開発から建設、運営まで対応しており、海外でも自然エネルギー発電所の開発実績があるため今後に期待したいところです。

新料金プランでは卸電力取引所における市場価格の急変動の影響を受けにくくなっているため、安心して利用できるようになっています。
「電気を買う費用」の下限は5円ですが、1年継続利用するごとに1円ずつ下がるため長く使うほどお得です。

料金の安さというよりは、こちらの理念に共感し長期的な視点で応援したいという人に適した電力会社です。

公式サイトはこちら⇒自然電力のでんき

Looopでんき

 

Looop(ループ)は、東日本大震災の被災地に太陽光発電セットを設置するボランティア活動がきっかけで設立された会社です。

基本料金が0円というわかりやすい料金設定なのが特徴です。

2021年4月からオプションメニューで環境価値サービス「eneco(エネコ)」が利用できるようになっており、れはLooopでんきに非化石証書を組み合わせられるもので、利用者はenecoを追加することで実質的に再生可能エネルギーやCO2排出量ゼロとみなした電気を利用できます。

サービス提供エリア

北海道電力エリア
東北電力エリア
東京電力エリア
中部電力エリア
北陸電力エリア
関西電力エリア
中国電力エリア
四国電力エリア
九州電力エリア
沖縄電力エリア
※離島を除く

電源構成

2019年実績での電気構成は以下の通りです。

石炭火力 3%
LNG火力 8%
原子力 1%

FIT電気 11%
再生可能エネルギー 2%

卸電力取引所 45%

その他 30%

FIT電気と再生可能エネルギーを合わせて13%となっています。

なお、上記は再生可能エネルギー100%とするメニューやCO2排出係数が小さいメニュー以外の電源を特定していない小売メニューの電源構成です。

Looopでんきの料金

基本料金が無く従量料金のみというシンプルな料金設定になっていてわかりやすいです。

(これに燃料費調整額と再エネ賦課金が別途加わります。)

料金プラン

家庭向けの「おうちプラン」の従量料金単価はエリアごとに以下のようになっています。

エリア 従量料金(kWhあたり)
北海道 29.5円
東北 26.4円
東京 26.4円
中部 26.4円
北陸 21.3円
関西 22.4円
中国 24.4円
四国 24.4円
九州 23.4円
沖縄 27.0円

使用量にかかわらず単価は一定なので、電気使用量が多い人ほどお得になります。

環境価値サービス「eneco(エネコ)

購入する電気に非化石証書を組み合わせられるオプションメニューです。

Looopでんきのユーザーはマイページからenecoを申し込めます。

enecoのプランは下記の3種類です。

プラン名 内容 料金単価(kWhあたり)
eneco RE100% 実質再生可能エネルギー100%かつCO2排出ゼロ 1.43円
eneco CO2 Zero CO2排出ゼロ 0.89円
eneco CO2 Light CO2排出を抑えている
(調整後排出係数は0.349)
0.32円

eneco RE100%なら実質CO2ゼロだけでなく実質再生可能エネルギーの電気が使えます。Looopが購入した非化石証書の由来となった発電所はマイページで確認できます。

さらに、eneco RE100%は環境省が指定するEV(電気自動車)購入補助金の対象となっているため、これを利用すれば2021年度のEV購入補助金(最大80万円)の申請ができます。
また、LooopでんきはEV所有者向けの割引サービス「EV割」も用意されているので、これから電気自動車を購入予定の人は特に注目です。

支払い方法

クレジットカードのみです。

契約期間

1年契約の自動更新で中途解約しても解約金はありません。
止めたくなったらいつでも無料で解約できます。

Looopでんきのまとめ

基本料金が無く従量料金のみといわかりやすさが魅力でしたが、4月からは環境価値サービス「eneco」もスタートしたことで再生可能エネルギーやCO2排出量という点からも注目の新電力となっています。

eneco CO2 Zeroなら比較的低いコストで実質CO2排出量ゼロの電気が利用できるため、電気使用におけるCO2排出量をゼロにしながらも電気料金はできるだけ抑えたいという人に適しています。

CO2排出量ゼロだけでなく再生可能エネルギーにもこだわる人やこれから電気自動車を購入予定の人にはeneco RE100%が最適です。

公式サイトはこちら⇒【Looop】